NPO 茨城インドネシア協会
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戦前期北セレベス   ミナハサ地方における日本人出稼ぎ移民 n

        -カツオ・マグロ漁の漁業移民を中心に-        岡田健太郎
はじめに

 インドネシア共和国のスラウェシ島の北、ミナハサ半島の先端に位置する、北スラウェシ州マナドは現在人口35万人の港町で、同州の州都でもある。ジャカルタからは2千キロ離れており、フィリピンの国境に面した商業都市として今も栄えている。
そのマナド東方55キロにある港町、ビトゥンにはオランダ領インドネシアの時代の1920年代より、多数の漁業関係者が日本から出稼ぎに出て日本人街を形成した。

マナド周辺のセレベス海、スラウェシ島とマルク諸島の間のモルッカ海峡にはカツオ・マグロを中心とする豊富な漁業資源を有することが、大正末期に始まる日本政府または民間漁業業者の探査船の調査により分かったからであった。

 マナド周辺でカツオを追った日本人漁業移民たちは、やがて、ビトゥンはカツオ・マグロ漁業の一大拠点とし、漁獲物を保管する冷蔵庫、カツオ節工場を有する漁業街へと発展する。その中核を担ったのは、愛知県人大岩勇が形成する「大岩漁業」であった。200名程の日本人漁民?その大部分が沖縄出身であった?がそこで現地のインドネシア人女性と結婚するなどしてコミュニティーを形成していたのである。

 本論文では、マナド周辺(戦前期はミナハサ地方といった)という地域に着目し、@大正末期から第二次世界大戦までの戦前期ミナハサ地方における日本人漁業の形成と発展の経緯を、史料から出来る限り描いてみようと思う。
さらに、その結果からミナハサ地方という「地域性」にこだわって、Aなぜ、(委任統治領でもない)外南洋であるメナド周辺において、日本人移民が発展したのか。発展し得たのか、その要因について考察を加えたい。以上の二点を本論文の目的とする。

 扱った史料は外務省通商局、拓務省拓務局、南洋庁、鹿児島県水産試験場などの公的機関による南洋漁場調査の報告書や、南洋水産業者の業界団体「南洋水産協会」発行の雑誌『南洋水産』の他、新聞資料、外交史料、個人の回顧録などである。

 尚、本論文では戦前期の史料文献の表記に従って、オランダ領インドネシアを「蘭印」、あるいは「蘭領印度」、現スラウェシ島を「セレベス島」、現マナドを「メナド」、現ビトゥンを「ビートン」と表記してあることをあらかじめ断っておく。

        -カツオ・マグロ漁の漁業移民を中心に-        岡田健太郎

はじめに

 インドネシア共和国のスラウェシ島の北、ミナハサ半島の先端に位置する、北スラウェシ州マナドは現在人口35万人の港町で、同州の州都でもある。ジャカルタからは2千キロ離れており、フィリピンの国境に面した商業都市として今も栄えている。
そのマナド東方55キロにある港町、ビトゥンにはオランダ領インドネシアの時代の1920年代より、多数の漁業関係者が日本から出稼ぎに出て日本人街を形成した。

マナド周辺のセレベス海、スラウェシ島とマルク諸島の間のモルッカ海峡にはカツオ・マグロを中心とする豊富な漁業資源を有することが、大正末期に始まる日本政府または民間漁業業者の探査船の調査により分かったからであった。

 マナド周辺でカツオを追った日本人漁業移民たちは、やがて、ビトゥンはカツオ・マグロ漁業の一大拠点とし、漁獲物を保管する冷蔵庫、カツオ節工場を有する漁業街へと発展する。その中核を担ったのは、愛知県人大岩勇が形成する「大岩漁業」であった。200名程の日本人漁民?その大部分が沖縄出身であった?がそこで現地のインドネシア人女性と結婚するなどしてコミュニティーを形成していたのである。

 本論文では、マナド周辺(戦前期はミナハサ地方といった)という地域に着目し、@大正末期から第二次世界大戦までの戦前期ミナハサ地方における日本人漁業の形成と発展の経緯を、史料から出来る限り描いてみようと思う。
さらに、その結果からミナハサ地方という「地域性」にこだわって、Aなぜ、(委任統治領でもない)外南洋であるメナド周辺において、日本人移民が発展したのか。発展し得たのか、その要因について考察を加えたい。以上の二点を本論文の目的とする。

 扱った史料は外務省通商局、拓務省拓務局、南洋庁、鹿児島県水産試験場などの公的機関による南洋漁場調査の報告書や、南洋水産業者の業界団体「南洋水産協会」発行の雑誌『南洋水産』の他、新聞資料、外交史料、個人の回顧録などである。

 尚、本論文では戦前期の史料文献の表記に従って、オランダ領インドネシアを「蘭印」、あるいは「蘭領印度」、現スラウェシ島を「セレベス島」、現マナドを「メナド」、現ビトゥンを「ビートン」と表記してあることをあらかじめ断っておく。

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